Modulo Kineticでは3D空間内にプロジェクターを配置して、実際のプロジェクションイメージを確認できるほか、ワープ補正やブレンディング調整などを行うことができるほか、プロジェクターのレンズや照度などから、その設置位置、角度などが適切か否か、照射対象に対してプロジェクターを設置するための資料を作成できます。プロジェクターはメーカーごと機種ごとにデータベース化されており、メジャーなイベントプロジェクターであれば、データベースから任意のプロジェクターを選択できるほか、プロジェクターの情報をCSVファイルで作成してインポートすることで、どのようなプロジェクターでも、その仕様に基いたデータでシミュレーションを行うことが可能です。
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プロジェクターの追加
3D Scene内のProjectorタブでプロジェクターが追加できます。追加されたプロジェクターのパラメーターはプロパティーエリアに表示されます。3Dビューには追加されたプロジェクターが0座標に表示されます。
ポジションのパラメーターを操作して、3Dオブジェクトなどと同様に、任意の位置にプロジェクターを移動させます。デフォルトではワイヤー表示になっていますが、パラメーター欄にあるShow Beamをオンにするとビーム全体が表示されます。また、テストパターンのドロップダウンリストから任意のパターンを選択することで3D空間内のオブジェクトにパターンが照射されます。
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ワイヤー表示
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ビーム表示
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パターン表示
データベース
プロジェクターはレンズデータも含めた機種ごとのデータがKineticには登録されています。このデータベースを利用するにはプロジェクターのプロパティーにあるUse DataBaseをクリックします。ダイアログウインドウが開き、メーカーごとに機種の選択ができるようになります。
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クローン
多数のプロジェクターをセットアップする際に、その手間と時間を短縮するためにクローンツールとシンメトリーツールが利用できます。このツールは3Dオブジェクトにも利用でき、3Dシーンのヒエラルキータブで+キーを押し、Modifiersから選択できます。ここではクローンを選択します。
ヒエラルキー内にClonerの項目が追加されるので、プロパティー欄でクローンする方向(X ,Y, Z )の欄でトータル数を決め、今あるプロジェクターをヒエラルキー内のClonerの項目にドラッグ&ドロップします。Clonerの下位にProjectorが登録され、3Dビューには設定した数のプロジェクターが表示されます。
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この状態では、全てのプロジェクターが単にクローンで1つのプロパティーを共有した状態のため、今あるプロジェクターを個々のプロジェクターとして利用する場合は、ベイクを行います。ベイクするとクローナーの下位には4つのプロジェクターが現れ、それぞれ個別のプロジェクターとして取り扱うことができます。
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Render surfaceの割り当て
プロジェクターにはV-Nodeのアウトプットまたはレンダーサーフェースを割り当てることができます。これにより実際の出力と同じ映像が3D空間にも反映されます。
V-Nodeのアウトプットまたはレンダーサーフェースは直接、プロジェクターのソース欄にドラッグ&ドロップできます。プロジェクターのパターン表示をオフにすることで、ソースの出力が3D空間に反映されます。これにより、Output内にあるSoftedge機能やワープも3D空間内でシミュレートが可能になります。
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3D View モード
3Dビューの右上隅にあるダイヤルアイコンをクリックすると、ビューコンフィグレーションが表示され、その中にあるModeを切り替えることで、3Dビューをいくつかの異なるタイプで表示することができます。
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ビューモードを変更すると、Luminosityではプロジェクターの照度を色で表現し、プロジェクターが重なったエリアやホットスポットなど、照射面の照度レベルの分布の解析を色で表現したビューを提供します。プロジェクターのルーメンをLuxに変換したレベルに変更する必要がありますが、視覚的に照度分布を見せるビューになります。