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Pharos Designerシリーズ

製品概要

Pharosデザイナーシリーズは、システムの中心となるコントローラー製品と、これらコントローラーの機能を補完、追加するRIOインターフェースやマニュアル操作のためのユーザーインターフェースパネルなどのアクセサリー製品で構成されます。

これらハードウェアを1つのプロジェクトでまとめるのが、プログラミング用のソフトウェアであるデザイナー2です。デザイナー2はネットワークを介してコントローラー、リモートインターフェース、タッチパネルなどとつながり、それぞれの製品の設定、照明シーンのプログラムを行い、完成したデータをコントローラー本体にアップロードすることで、コントローラー及びアクセサリー類は自立してプログラム通りに機能します。

Designer2 ソフトウェアの特徴

Pharosライティングコントローラーのユニークな特徴は、動的なシーンの作成に、照明の色、明るさを映像のピクセルとして捉え、ビルトインパターンまたはインポートした映像を使って非常に簡単に様々な変化を生み出せる点にあります。

それがたとえ連続変化を伴わない、静的なシーンがフェードインするだけの場合でも、タイムラインを使用し、配置された照明器具がどういう順番でどのような色合いから変化して静止したシーンに完成するかも、変化パターンを選択し、いくつかのパラメーターを操作するだけで自在に、多様な変化を生み出すことができます。それはまるで写真や映像のようなビジュアルイメージを利用して、そこに変化要素についてのオプションを付加したようなプログラミングコンセプトです

2Dレインボーパターン、中心から外へ矩形で広がるパターン、円形に広がるパターンのほかレインボーで回転するなど映像のような変化をオプションのパラメーターを選ぶだけで多様な変化を生み出すことが可能

右のビルトインパターンをタイムラインに配置して使用する

照明プログラムの習得という壁

照明シーンの作成は専用のプログラムソフトウェア、専用ハードウェアを使い、色や変化パターンをレコードして再生するという作業を行います。ここで使用するソフトウエアやツールは舞台やイベント産業のものやDJツールなどのほか、自動制御用、設備向け製品などDMXを出力可能な製品が多数ありますが、こうしたプログラムで生み出される見た目のクオリティーは使用するプログラミングツールの能力に左右され、ツールの操作レベルが簡単な場合、生み出されるシーンの結果がデザイナーの求めるレベルに到達しない場合があり、逆に使用するツールが高度な場合、そのツールを使いこなすための特別なスキルが必要となり習得が難しく、プログラマーの習得レベルに結果が左右されるといった問題があります。

映像で照明を制御する

Pharosデザイナーシリーズで使用するプログラミングツールはフリーで提供されるデザイナー2というデスクトップアプリです。このソフトウェアでは、動的な照明シーンにおいて、ビジュアル化された変化パターンで照明の色と明るさを制御するというアプローチをとっており、複雑な変化を求める際は、外部で作成した映像をインポートし、映像の変化をそのまま照明変化として出力するという方法をとります。

これは昨今のデジタルコンテンツ作成が容易且つ一般化したことに鑑みれば、映像コンテンツさえ用意できれば、照明プログラムのスキルを要さないで、照明シーンを生み出すことが可能という効果をもたらしています。

トリガー入力の多様性

Pharosのライティングコントロールはイベントやライブ産業で向けではなく、常設設備として設置し長期にわたり安定して動作することを目指して設計されています。

自立して動作するという点では一般に時間で管理されるスケジュールに基づいた動作が一般的ですが、設備に組み込まれた照明制御の場合、スケジュールで機能中にも外部からの要求を受けて照明シーンを一時的にオーバーライドしたり、外部から来るセンサーや何らかのプロトコルによって照明シーンを再生するなどの機能が求められます。

これら設備に求められる要求に対してPharosでは多彩な制御方法が用意されています。無電圧接点による動作、ビルディングマネージメント系プロトコルによるトリガー(BACnet, KNX, Modbus),  ショー制御用プロトコル( OSC, MIDI, DMX)によるトリガー、その他、TCP、UDP,  WebAPI (HTTP, JavaScript )などほとんど全ての制御方法に対応しており、これら入力をイーサネット経由で受け取り、タイムラインやシーンの再生、そのほかコントローラー内部のアクションに利用できます。

これによりPharosコントローラーは外部システムと連携した動作が可能で、外部システムからのコマンドによりシーンを再生したり、逆に外部機器へイーサネットフレームを送信することが可能です。

 

 

建築照明からアート空間創造まで

Pharosライティングコントローラは世界中で主にアーキテクチャーライティングデザインのプロジェクトに利用される製品です。しかし映像による動的照明効果の実現という特徴から、デジタルコンテンツデザイナーが空間デザインに関与する可能性を与えてくれます。その意味では体験型のアートインスタレーションなどにも最適なコントローラーと見ることができます。

デザイナーが求めるシンプルなデザインから、複雑な照明演出まで、どのような演出もカバーする多様なタイプの製品を用意し、それら照明デザインを長期にわたり、自動で制御し、施行される設備に統合して運用可能な製品は、非常に稀有な存在と言えます。

Pharosを導入することで、これまでは不可能と思えた照明デザインと外部システムが、シームレスにつながり、より複雑な演出をも可能とします。その意味では、映像クリエイターや空間デザインを行うインテグレーターにとっては理想的な制御のHubになる製品であり、Pharos製品を介して映像やオーディオ製品をトリガーしたりまた、映像システムからトリガーを受けて映像に合わせたタイミングで照明シーンを再生することが可能になります

アプリケーション

Pharosライティングコントローラーは、DMX制御のLED照明器具を、非常に直観的な方法によりプログラムが可能で、それをコントローラー本体だけで特定の時間や、一定の条件に合わせて自動運転させることができる照明の自動制御製品です。

DMX制御のために特殊な舞台産業の製品は必要ありません。Pharos製品のハードウェアはシンプルで、自動運転のためのさまざまな条件制御を備えており、ビルディングファサード、映像と照明によるアート空間、美術館、博物館、ショールーム、景観照明、ランドスケープ照明、どのようなケースでも照明を自由にデザインし、長期にわたり、安定して制御することが可能です。

 

Pharosライティングコントローラーは、DMXだけでなく、DALIプロトコルのオプションインターフェースがあり、DALI制御の照明器具とDMX制御の照明器具を統合されたプログラム画面で管理を行うことができ、それらを一括して自動制御に組み込むことができます。つまり演出向けのDMX照明だけでなく、シンプルにDALIコントローラーとしても利用価値の高いコントローラーになります。LPCコントローラー1台に最大16個のDALIインターフェースを接続でき、64ch x 16のトータル制御が可能で、DALIマスターとしてそれら全てのDALIネットワークを一元管理します

 

コントロールハードウェア

Pharosのメインコントローラーは2種類あり、DinレールマウントのLPCコントローラーとラックマウントタイプの製品があります。LPCベースのラックマウントタイプLPC-Xは最もパワフルなコントローラーで、最大100ユニバースのDMX出力が可能なほか、LPCのようにムービングライトや特殊な照明制御と映像を利用するピクセルマッピングが可能です。

VLCシリーズは映像を使って照明を制御することにだけ特化した製品で、出力数の違いからVLCとVLC+の選択できます。プログラミング方法はいずれも同じで、どちらもフリーで提供されるデザイナー2ソフトウェアでプログラミングを行います。