アート展示のための創造ツール
メディアサーバーの存在意義
メディアサーバーという呼称が一般化して久しい現在、今ではゲームエンジンやVJ分野から誕生したジェネレーティブコンテンツ向けソフトウェア、インタラクティブな変化を得意とするソフトウェアが、これまでメディアサーバーの領域と思われた分野に進出し、プロジェクションアートやインタラクティブアートの分野で活躍しています。
デジタルコンテンツを扱うソフトウェアは、その多くが同様の機能を有することが多く、創造される空間演出についても、どのソフトウェアを利用してもおそらくは実現できると言えるでしょう。しかし、それぞれのソフトウェアには、個々に設計思想があり、どの分野に特化して開発されたかにより、それぞれの機能に偏りが生じ、ソフトウェアによって、やはり適切なフィールドが存在することになります。
ここでメディアサーバーという製品の役目を定義します。
- 内部ストレージに保存した映像や画像+ライブ映像を複数再生
- 再生する映像や画像の合成、エフェクト効果
- 複数のプロジェクターに任意に切り出した映像を出力
- ワープ機能などで映像を補正、調整
- 外部機器の制御(ショーコントロール機能)
独自にチューニングした 堅牢なハードウェア
Modulo Piの製品、Modulo Playerは1つのシステムだけで映像やオーディオの再生、マルチスクリーンへの映像出力と補正、外部機器のリモート制御や、自立して機能する自動制御の機能を1つのハードウェアにパッケージした製品です。
予算に合わせて選択できる複数のグレードのハードウェアが用意されており、デジタルサイネージの現場から大規模なプロジェクションマッピングの演出まで、柔軟に対応することが可能になります。
コントロールソフトウェアはフリーで提供されるリモートソフトをラップトップなどにインストールし、自動制御のプログラムが完成したら、運用はMudulo Playerが自立して機能するとともに、フリーで提供されるパネルソフトウェアをモバイルデバイスにインストールしてマニュアル制御を行うこともできます。
博物館やアート展示の分野で、Modulo 製品は総合的に演出のオートメーションを実現するツールとして機能します。外部機器のリモート制御や照明制御、印象的な空間創造とそれらを常設設置した際に必要になるシステム管理に必要な機能を全て1つのシステムで提供可能です。
メディアサーバーの重要な役割は、映像を安定して複数のプロジェクターやLEDに出力することであり、またアートインスタレーションの分野においては、長期にわたり安定して動作する可用性また、システム運用の際の操作性、パーマネント演出設備として組み込む際の組み込みの柔軟性、他のシステムとの連携運用が求められます。
Modulo Pi社の製品は自社のソフトウェアに合わせて独自のチューニングを施したハードウェアとのパッケージで提供されます。ハードウェアはソフトウェアを動作させるために最適化されており、ユーザーが独自にハードウェアを用意する必要はありません。設備施工の際はハードウェアを設置し、運用のためのユーザーインターフェースパネルも独自にデザインして提供することが可能です
この1つに統合されたシステムという点が設備として運用する上で重要な要素になります。多くのデジタルコンテンツソフトウェアで同じような結果が得られるとしても、映像を再生するためにいくつものサイネージプレイヤーを用意し、連携して動作させるための仕組み作りや、保守や更新時の際の煩雑な作業が発生するのに対して、Modulo Piのシステムはさまざまな機能が1つのシステムに統合されており、制御ラックの省スペース化、工事の時間短縮、保守やメンテナンス作業効率向上などに大きなメリットがあります。
体験型のイマーシブアート
Modulo Kineticは、Modulo Playerのもつ設備向けの特徴をそのまま継承し、さらに現代の体験型Immersive 空間におけるインタラクティブ効果、センサーをつかった外部からのトリガーで映像シーンを再生するだけでなく、ジェネレーティブコンテンツをも同じシステムで制作し、それらコンテンツを人の動きや複数の人物によるタッチアクションにより再生し、エフェクト効果を生み出す等、非常に高度な現代の映像演出に対し、全て1つのシステムで対応します。
Kineticのシステムは、デザイナーというプログラムプラットホームの製品とV-Nodeと呼ばれる映像出力だけを担うハードウェアのセットで提供されます。デザイナーは一括してV-node製品を管理可能で、アウトプットが増えるごとにV-Nodeを追加することで、制限のない巨大な映像空間を創造することができます。
Modulo Kineticには3D空間を構築することができ、実際の施工現場を3D空間内に構築し、プロジェクターの照射結果を正確にシミュレーションすることができる上に、映像を照射する対象物をモデリングしてインポートすることで、3Dワープによる補正が可能です。
映像制御
オーディオ
照明制御
機構制御
オートメーション
2つの選択肢
Modulo Player & Kinetic
Modulo Player
小規模な映像演出、ライブオペレーションの映像送出まで、コストパフォーマンスの高い映像ツール、2D環境でのプロジェクション対象へのキャリブレーション機能、一台で最大6画面の出力、マスタースレーブで複数のプレイヤーを同期して制御可能。スタンダードな映像演出に最適なモデル
Modulo Kinetic
多彩なインタラクティブトリガー能力、3D空間におけるプロジェクションイメージの補正、外部トリガーによるパーティクルの自動生成、大規模なプロジェクションにおけるマルチ出力を一元管理、現代のハイエンドな映像演出、没入感を伴う現代アートを実現するハイエンドメディアサーバー