Pharos Designer VLC QuickStart guide

VLCまたはVLC+は映像で照明を制御するピクセルマッピングの演出に特化したビデオライティングコントローラーです。VLCはシングルスクリーンの制御、VLC+は２スクリーンの同時制御を可能とします。基本的なセットアップ方法は、LPCコントローラーと同様、デザイナー2ソフトウェアを使用します。照明のシーン制御については、LPCのような個別シーンの作成はできないため、はじめからLEDをマトリクスに配置して使用することが前提となっており、照明変化はすべてタイムラインで制御します。

VLCシリーズは大量のDMXユニバースを出力するため、DMXの出力はイーサネットベースのプロトコルのみの出力となり、ローカルDMXポートはありません。代わりに出力専用のイーサネットポート（Data）が用意されています。デザイナーソフトとの接続には、もう一方のマネージメントポートを使用します。背面にあるDVI入力は外部のカメラやコンピューターの画面などをキャプチャーする際に使用します。DVI出力は使用しません。

デザイナー２ソフトウェアをインストール起動し、上部のメニューからNewProjectを選択すると使用するデバイスの選択になります。VLCまたはVLC+を選択します。画面はレイアウトスクリーンに切り替わり、グリッド状のスクリーンが表示されます。

上部のManageをクリックして、画面のセットアップを行います。

画面のマネージメントでは、照明器具をレイアウトするための画面サイズ、背景画像の設定、グリッドの設定などを行います。設定後、表示される画面のズームイン・アウトなどは、上部のルーペアイコンや比率変更により調整してください

スクリーン設定が終わると、画面はレイアウトタブ（左端の縦に並ぶメニュー）になり、読み込んだ画像が背景に表示され、右に器具ライブラリーが表示されます。照明器具は一般的なRGB LEDやWhiteLEDなどです。ムービングライト等はサポートされません。GenericライブラリーのLED RGB 8bitを選択して、センターの画面にドラッグ&ドロップすると照明器具が画面内に配置されます。PLCコントローラーと異なり、照明器具のサイズ変更はできません。画面のピクセルサイズ等を変更して調整してください。配置したLEDの１ピクセルをDuplicateしてピクセルウォールを作ります。LEDを選択して右クリック（またはController tab内のDuplicate)

Rectangle (四角）またはCircle（円）の配置形状を選択、Width （横に配置する数）、Height（縦に並べる数）と、器具間のスペースを横と縦、それぞれで入力します。

器具を並べる順番、方向を指定します。デフォルトでは左上端から始まり、横に右方向へ並べて、順に下列に繋いで行きます。これはDMXパッチを行う際にもDMXチャンネル番号を適用する順番になります

DMXの自動パッチ機能です。コントローラーを選ぶことで、使用するプロトコル、スタートユニバース番号、スタートユニバースを指定すると全ての器具のパッチが連続して自動で行われます。

マッピングタブに切り替えると自動的にコンポジションが用意され、その中にコンテンツターゲット(Instance)があります。（ブルーのレイヤースクリーン）

コンポジションは１つのコントローラー（VLC等）に対して複数設定することができ、上部のメニューにあるNew（compositionの隣）をクリックして増やすことができます。１つのコンポジション内には最大8個のコンテンツターゲット（Instance）を作ることができます。

ブルースクリーンのコンテンツターゲットを選び、右のプロパティーに表示されるFit to Fixturesをクリックすると、配置した照明器具全体にマップされます。

映像の再生にはタイムラインを使用します。タイムラインタブに切り替えると画面には１つのコントローラーに対し、１つのタイムラインが表示されています。右のライブラリーにはビルトインエフェクトパターンが用意されており、それらをタイムライン上にドラッグストア＆ドロップすることで、再生が可能になります。スペースバーを押すと、タイムラインはスタートします。上部のメニューにある→アイコンの隣のループを選択すると、タイムラインはエンドレスに再生します。

この再生状態は、オフラインの状態（VLCを接続しない）でシミュレーション画面により確認することができます。シミュレーションタブにカーソルを合わせるとアイコンが表示されます。

これをクリックすると、シミュレーションスクリーンが分離され、タイムラインを操作しながらその効果を確認することができます。適用したパターンが配置したLED全体にマッピングされていることが確認できます。

右のコンテンツライブラリー欄で、TabをBuilt – inからMediaに切り替えると、Importボタンが表示されます。これをクリックして任意のファイルを読み込みます。読み込まれたファイルはタイムラインにドラッグ＆ドロップして使用できます。

Pharosのコントローラーは照明の自動運転を前提にトリガーと呼ぶタイムラインの制御に様々な方法が用意されています。接点入力、UDPのメッセージ、DMX入力、WebAPIを介したコマンドなど、これらトリガーを設定することで作成したタイムラインが実行されます。

左端のタブをTriggerに切り替えて、上部のメニューからNewを選んで新しいトリガー条件を追加します。トリガー条件を追加すると、右の欄にプロパティーが表示され、条件設定について編集ができます。Realtimeを選んだ場合は日付や時間で制御が行われます。Editボタンを押して、その条件を設定します。