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Posi Stage Net

概要

PosiStageNet はVYV社 の Media Server 向けに開発された3Dポジショニングのための通信プロトコルでしたが、ステージライティング分野で世界的に有名な ライティング コンソールメーカーMA Lighting社が有する シミュレーションソフトへの応用から、2社が連携して3D空間におけるオブジェクトの3D座標を外部機器と連携するためのオープン スタンダードプロトコルへと進化しました。

その結果、ステージ産業ではバーチャル空間にある多数のムービングライトを動かすことで、リアルステージ上の器具が正確にトラッキングすることを実現したり、イマーシブオーディオの分野では座標データを使用して、効果音や音楽を自動的に正確にパンニングしたり、機構の分野ではモーター駆動のトラス等のポジションデータをメディアサーバーが出力する映像のポジションデータと連携するなどに活用されています。

またPSNは数多くの主要なメディアサーバーで、すでに採用されており、バーチャル空間内にあるオブジェクトの座標をリアル空間にあるオブジェクトと連携させることで、3Dオブジェクトへの映像マッピングをオブジェクトの動きにトラッキングすることで、映像のリアルタイムトラッキングを実現しています。

Posi Stage Netプロトコルでは、マルチキャストのUDPが利用され、UDPのポート番号56565が使用されます。このプロトコルをサポートすることで、任意の数のオブジェクトの追跡が可能となり、その位置情報、向き、速度、加速度などのデータを外部の機器に送信できます。

PosiStageNet Server

 

メディアサーバーなどの多くはPosiStageNetサーバーとクライアントの両方の機能を持ち、PSNサーバーはトラッカーとして3D空間のオブジェクトの座標データをクライアントソフトへ提供します。これによりメディアサーバー内のオブジェクトの位置とクライアントとなる製品との間で3D空間における物体の位置情報を同期することが可能となります。

具体的には、座標データをクライアントに提供するトラッカーは例えばリギングシステム(トラスなどを吊すチェーンモーターのシステム)等が想定されます。

トラッカーは、可動するLEDスクリーンの位置情報をメディアサーバーに提供し、メディアサーバー側では、バーチャル空間に設定したオブジェクトの位置が同期するため、それに合わせた映像の位置を自動で調整できます。

また照明コンソールには、器具が吊り込まれたトラスの位置情報が提供されることで、照明を自動追尾などで利用している場合でも、正しいフォーカス位置をコンソールが検出することが可能となるなどです。

 

上記のスクリーンはModulo KineticにおけるPosiStageNet サーバーをノードプログラミングで設定した内容です。3D空間内のオブジェクトのX,Y,ZのデータをVector3Dに変換し、PosiStageNetプロトコルで送信しています。

送信先はデフォルトでマルチキャストアドレス236.10.10.10になるため、PC等のIP設定などを気にする事なく簡単に接続が可能です。