スマートシティーのためのコネクテッドライティング
世界中でスマートシティーのための通信インフラ構築のさまざまなアプローチが検討される中、都市の街路灯を制御すると同時に照明をネットワーク化し、それをセンサー情報集約のインフラに活用するアイデアがあります。
Daliアライアンスは、スタンダードなDALI2認証の拡張規格となるD4i(DALI for IoT ) を提供し、組み込みセンサーやコントローラー、LED器具を組み合わせた屋外照明のためのIoT化、コネクテッドライティングの取り組みをサポートしています。
このD4iで定義される対象デバイスは光センサーや占有センサー、外部のネットワークとワイヤレスで接続するノードなどであり、これによりDALI照明器具はワイヤレスセンサーなどを搭載する都市のインフラへ変化する可能性を生み出しています。
ワイヤレス技術は照明設備工事を簡略化し、環境保全に貢献するエコフレンドリーな技術になります。ワイヤレス制御を積極的に活用することで、照明を時間ごとの適切な明るさに常に制御を行うことができ、エナジーセーブの観点だけでなく、自然との共生をみすえた未来志向の選択であり、これらは美しい都市景観作りにも役立ちます。
照明のワイヤレス化
路上に立ち並ぶ数多くの道路照明など、これら照明を通信ネットワークで結び、遠隔から故障箇所の発見、保守作業に役立てたり、道路に立ち並ぶ照明に取り付けたセンサーデータを集めることで環境モニタリングに役立てるなど、道路照明のIoT化が主たるねらいのD4i認証ですが、この認証により、数多くのセンサーやLEDバラスト、コントローラーが互換性の心配なくつながることができることは、今後の新しい照明制御のアプリケーション開発に大きく貢献するでしょう。
当社ではこの分野に、エアーグローという製品を提案します。早くからD4i認証済みの小型照明コントローラーエアーグローを照明器具に取り付けることで、公園などの街路灯、都市にあふれる照明を常に最大の明るさで灯す必要などなく、時間帯によっては、照度を落とし、エナジーセーブするとともに、星空を楽しむ工夫にもなり得ます。
Airglow
照明器具に搭載することで、照明器具を最大200台までワイヤレス通信でつなぎ、同期した制御を実現
アストロノミカルタイムやリアルタイムによる制御のほか、センサーをつかった照明制御により、常に適切な灯を都市空間に提供します。
接続された照明器具はネットワーク化され、センサー情報をクラウドへ提供する都市の情報インフラへと変わります。次世代のスマートシティーのインフラの一部として、照明設備を使った都市の情報収集のためのインフラ構築というアイデアの実証実験がスタートしています。
照明のワイヤレス化により、これまでは制御ができなかった箇所の照明も、簡単にコントロールすることが可能です。また、制御のための通信インフラはワイヤレスのため、特別な工事も不要となり、ケーブル削減、コストの圧縮に繋がります。そして、それは単に照明制御だけにとどまらない、新たな価値を生み出そうとしているのです。
都市に点在する数多くの照明がワイヤレスにより、互いに接続されていったとき、照明はもはやスタンドアローンの存在ではなく、情報伝達を行うインフラへと昇華していくのです。